米1月新築住宅販売件数、前月比1.5%増の66.1万件―市場予想下回る

経済

2024/2/27 9:01

<チェックポイント>

●住宅価格の高止まりや住宅ローン金利の再上昇で伸び鈍化

●住宅価格は前月比1.8%上昇に転じる

●在庫は45万件超と高水準も、すぐ販売可能な完成戸数はわずか8万件

 米商務省が26日に発表した1月の新築住宅販売件数(季節調整済み)は、前月比1.5%増の年率換算66万1000件と2カ月連続で増加したが、市場予想の平均値である68.4万件を下回った。前月(12月)分は65.1万件(改定前は66.4万件)に下方改定されているが、前月比は7.2%増で、1月は伸びが大幅に鈍化した格好となっている。

 市場では、住宅供給の低下で価格が高止まりするなか、住宅ローン金利が再び上昇傾向にあることから消費者の住宅取得能力が回復しきれていないとみている。

 1月の住宅価格は、中央値(季節調整前)で前月比1.8%上昇の42万700ドルと上昇に転じた。

 1月の新築住宅在庫(季節調整値)は前月比0.9%増の45万6000件にとどまった。1月の販売ペースで計算した新築住宅の在庫水準は前月と同じ8.3カ月相当で、住宅建築業界が需要と供給のバランスが取れた容認可能な水準とする6カ月相当を上回っているが、すぐに販売できる完成戸数は前月比1.3%増の8万件にすぎず、供給不足感が強い。未着工件数は全体の23.2%に相当する10万6000件、建築中件数は全体の59%に相当する27万件だった。

 在庫全体は住宅バブル期の在庫水準(45万戸)にあるが、フレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の調査によると、現在の住宅取得需要は依然強く、需要を満たすためには住宅供給は最大400万戸不足していると試算されている。市場の一部では最大で500万戸が不足しているとの見方もある。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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