<新興国eye>トルコ2月失業率、8.7%に低下―予想下回る

新興国

2024/4/16 8:49

 トルコ統計局が15日発表した2月の失業率(季節調整後、15歳以上)は8.7%と、前月(1月)の9.0%(改定前9.1%)を下回り、市場予想(9.4%)も大幅に下回った。10年ぶりの低水準となった23年10月(8.6%)以来、4カ月ぶりの低水準。1年前の10.0%やコロナ禍前の20年1月の13.0%を大きく下回っており、失業率は21年4月の13.5%をピークに低下傾向にある。

 15-24歳の若年層の失業率も15.6%と、前月の16.4%(改定前16.6%)を下回り、23年12月(15.3%)以来、2カ月ぶりの低水準。1年前の18.7%を大きく下回っている。

 他方、労働供給の余地(活用できていない労働力)を示す、いわゆる未活用労働者比率(labour underutilization rate)は季節調整後で24.5%と、前月の26.4%(改定前26.5%)から4カ月ぶりに低下、23年11月(22.6%)以来、3カ月ぶりの低水準となった。雇用市場のたるみ(労働力の供給過剰)感が弱まった。コロナ禍により外出制限など規制が強かった21年1月の29.3%をピークに低下傾向にある。

 未活用労働者はさらに長時間の就労を希望している就業者と求職活動をしている失業者、求職活動はしていないが就業を希望している潜在労働力人口を合計したもので、労働供給の「伸びしろ」を示す。

 失業者数(15歳以上)は前月比10万9000人減の307万8000人と、減少に転じた。また、前年同月比では38万人減と、1年前の水準を大幅に下回った。

 雇用者数は前月比14万7000人増の3242万3000人と、3カ月連続で増加、05年以降で最大となった。前年比115万6000人増と、急増。雇用率も49.3%と、前月の49.1%(改定前49.0%)を上回った。前年同月の47.9%を上回り、これも05年以降で最大。

 また、労働市場参加率は54.0%と、2カ月連続で上昇した前月の54.0%(改定前53.9%)と変わらなかったが、前年同月の53.2%を上回り、これも05年以降で最大となっている。

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 上場MSエマ<1681.T>

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