日経平均は283円高、3日続伸も円高進行し輸出関連さえず=16日前場

 16日前場は日経平均株価が、前日比283円84銭高の3万8669円57銭と3日続伸。TOPIX(東証株価指数)は同7.19ポイント安の2723.69ポイントと続落した。現地15日の米国株式市場で、CPI(消費者物価指数)の伸び鈍化を受けて長期金利が低下。NYダウが約1カ月半ぶりに終値ベースで史上最高値を更新し、ナスダック総合指数も連日で史上最高値を塗り替えたことを受け、朝方は買いが先行。日経平均は午前9時5分に、同511円80銭高の3万8897円53銭を付けた。ただ、買い一巡後は前日と同様に、戻り待ちの売りに押され上値の重い展開となった。外国為替市場で、ドル・円相場は1ドル=153円90銭前後と、朝方の水準からは円高方向にある。

 東証プライム市場の出来高は11億9724万株、売買代金は2兆7135億円。指数が上昇したものの、騰落銘柄数は値上がりが527銘柄に対して、値下がりは1079銘柄と6割超を占め、変わらずは43銘柄だった。

 市場では「ドル・円相場が円高方向に振れことで、輸出関連銘柄の重しとなった」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、33業種のうち12業種が上昇、21業種が下落した。タカラトミー<7867.T>、任天堂<7974.T>などのその他製品株や、サイバー<4751.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株が上昇。アドバンテス<6857.T>、東エレク<8035.T>などの電気機器株や、クレセゾン<8253.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株も高い。テルモ<4543.T>、セイコーG<8050.T>などの精密機器株や、大和証G<8601.T>、野村<8604.T>などの証券商品先物株も堅調。一方、王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株や、デンソー<6902.T>、トヨタ<7203.T>などの輸送用機器株が下落。日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株や、三菱UFJ<8306.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株が下げた。

 個別では、スタティアH<3393.T>、化工機<6331.T>、エムアップH<3661.T>、ニッパツ<5991.T>、フォスタ<6794.T>などが上昇。半面、ネットプロテ<7383.T>、Eギャランテ<8771.T>、曙ブレキ<7238.T>、新光商<8141.T>、リックス<7525.T>などが下落した。

提供:ウエルスアドバイザー社

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