<米国株情報>セールスフォースは急反落、成長鈍化を懸念する売り強まる

株式

2024/5/31 10:07

 顧客管理ソフト大手セールスフォース・ドットコム<CRM>が30日、前日比で一時22%近く安い212.00ドルと急反落し、23年11月以来の安値を付けた。終値は同19.74%安の218.01ドル。29日引け後に25年1月期第1四半期(24年2-4月)の決算を発表したが、今後の見通しが市場予想を下回り、成長鈍化を懸念する売りが強まった。

 第1四半期は、純利益が前年同期比7.7倍の15億3300万ドル、一時的項目を除いた調整後の1株当たり利益(EPS)が同44%増の2.44ドルとなり、同EPSは市場予想を上回ったが、売上高は前年同期比10.7%増の91億3300万ドルとなり、市場予想を下回った。

 また、第2四半期(24年5-7月)の売上高を前年比7-8%増の92億-92億5000万ドルと予想。通期の売上高は前年比8-9%増の377億-380億ドルと従来予想を据え置いたが、どちらも市場予想を下回った。ただ、通期の調整後EPSは9.68-9.76ドルから9.86-9.94ドルに引き上げており、市場予想を上回った。2.34-2.36ドルと予想、これも市場予想(2.4ドル)を下回った。

 会社側は、通期のサブスクリプション&サポート部門の売上高の伸びを10%から10%弱にやや下方修正しており、市場では顧客による支出の抑制が成長の鈍化につながっているとみている。

 経済専門チャンネルCNBCによると、金融大手シティグループ<C>は顧客向けリポートで、向こう12カ月間の目標株価を323ドルから260ドルに引き下げた。

 一方、同社の成長鈍化は景気循環的なもので、長期化しないとの見方もあり、短期的には成長回復への懸念が残るものの、市場の一部では、生成型AI(人工知能)が同社の成長の助けになるとみている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ