サムティ・レジデンシャル投資法人=「地方都市の物件に投資し高い安定性・成長性を実現」(1)

株式

2024/6/5 9:11

 サムティ・レジデンシャル投資法人(サムティレジ)<3459.T>は、サムティ(*)をメインスポンサー、大和証券グループ本社<8601.T>をサブスポンサーとし、サムティアセットマネジメントが運用するJ-REIT(上場不動産投資信託)。安定性が高くリスクに強いレジデンス(賃貸住宅)、特にシングル、コンパクトタイプを中心に、首都圏に偏ることなく日本全国の幅広い地方都市に投資している。継続的な資産取得や入替により、資産規模は上場時の約300億円から5倍以上に成長している。分配金も安定的に推移し、利回りはJ-REIT平均を上回る。サムティレジの特徴や見通しについて高橋雅史執行役員に聞いた。

 (*)サムティは2024年5月30日に上場廃止し、24年6月3日を効力発生日として単独株式移転により、持株会社(完全親会社)である「サムティホールディングス株式会社」を設立。同日に東京証券取引所プライム市場に新規上場した(証券コードは<187A>)。

 ――首都圏の物件に投資するREITが多い中で、サムティレジは地方都市の物件に投資して効果を上げていますね。

 「サムティレジは北海道から九州まで幅広い地域に分散投資していることが最大の特徴です。ポートフォリオの物件数は180物件、地方都市比率は74.9%です(4月30日現在)。地方都市、特に県庁所在地とその周辺における賃貸住宅のニーズは、首都圏と同様に高まっています。地方都市の物件に幅広く投資することで、分散投資効果が得られるというメリットもあります。また、地方都市でも世帯分離が進んでいることから、世帯数は主要地方都市において増加傾向にあり、シングル、コンパクトタイプのニーズは絶えずあります。そのため、サムティレジのシングル、コンパクトタイプ比率は88.1%と高く、これも特徴の1つとなっています」

 ――地方都市でも高い稼働率を維持しながら、新たなエリアへの進出もしています。

 「足元の稼働率は97.1%(4月30日現在)と高水準を維持しています。全国に保有している物件をしっかり管理するとともに、地方の優良な物件を厳選して取得しています。23年秋には香川県高松市に物件を取得し、四国に初進出しました。地方都市への進出が地方創生につながる面もあり、サムティレジとしては今後も地方の魅力を追求し、利回りの高い物件の取得や新しいエリアへの進出に取り組んでいきます」

 ――24年1月期(第17期)末時点の資産規模は1639億円(取得価格ベース)となりました。15年6月の上場時は約300億円で、5倍以上にも拡大しています。

 「19年1月期(第7期)から11期連続で資産取得、入替を行っており、24年1月期(第17期)は23年11月に2物件を譲渡し、4物件を取得しました。資産取得、入替を積極的に行うことで、収益性向上と平均築年数の若返りを図っています。24年1月末時点の物件の平均築年数は11.8年で、レジ系REITでは最も若いです。また、入替では築年数の若返りだけではなく、譲渡による譲渡益を投資家に還元することで、分配金の引き上げも実現しています」(2)へつづく

提供:ウエルスアドバイザー社

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