香港前場:ハンセン1.7%安で続落、上海総合1.1%下落

サーチナ

中国株

2024/6/11 14:35

 休場明け11日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比306.99ポイント(1.67%)安の18059.96ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が109.44ポイント(1.68%)安の6400.93ポイントと続落した。売買代金は807億4770万香港ドルに拡大している(7日の前場は569億1880万香港ドル)。

 前週末の軟調地合いを継ぐ流れ。7日に公表された5月の中国輸出入統計で、米ドル建て輸入が8.4%増から1.8%増に大幅鈍化するなど(予想は4.3%増)、中国内需の低迷が警戒されている。米中の指標発表も気がかり。米国では日本時間12日夜に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、13日未明に5月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。中国では12日に5月の物価統計が公表される予定だ。結果を見極めたいとするスタンスも、買い手控えにつながっている。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が9.8%安、アルミ産業の中国宏橋集団(1378/HK)が7.1%安、政府系の華潤ビールHD(291/HK)が5.8%安と下げが目立った。

 セクター別では、海上輸送やコンテナリース・生産の海運関連が安い。上記した東方海外のほか、中遠海運HD(1919/HK)が12.8%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が10.8%、中国国際海運集装箱(2039/HK)が9.9%、中遠海運発展(2866/HK)が7.8%ずつ下落した。

 非鉄・産金セクターも急落。前記した中国宏橋集団のほか、中国アルミ(2600/HK)が6.5%安、江西銅業(358/HK)が5.2%安、招金鉱業(1818/HK)が10.7%安、紫金鉱業集団(2899/HK)が5.1%安で前場取引を終えた。商品市況安が逆風。11日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、アルミや銅など主要産品が安く推移している。また、昨夜のNY金先物は0.1%高と反発したが、先週7日は3%近く下げた。金相場については、中国人民銀行(中央銀行)が5月、19カ月ぶりに「金」保有量の拡大を見送ったと判明したことも嫌気されている。

 自動車セクターもさえない。小鵬汽車(9868/HK)が4.5%安、理想汽車(2015/HK)が4.3%安、蔚来集団(9866/HK)が3.3%安、吉利汽車HD(175/HK)が3.1%安で引けた。

 半面、半導体セクターは逆行高。ASMPT(522/HK)が3.1%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が1.7%、華虹半導体(1347/HK)が1.3%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が0.9%ずつ上昇した。

 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.10%安の3017.73ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が安い。消費関連株、素材株、公益株、銀行・保険株、不動産株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。医薬株、証券株も買われた。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)(写真:123RF)

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