香港前場:ハンセン0.5%安で反落、上海総合は0.3%下落

サーチナ

中国株

2024/6/20 13:59

 20日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比88.86ポイント(0.48%)安の18341.53ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が30.54ポイント(0.46%)安の6557.23ポイントと反落した。売買代金は552億5230万香港ドルとなっている(19日の前場は555億6730万香港ドル)。

 戻り売りが優勢となる流れ。前日のハンセン指数は2.9%上昇し、約2週ぶりの高値水準を回復していた。中国と西側諸国の関係悪化や、人民元安の進行も懸念材料。中国人民銀行(中央銀行)は20日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を昨年11月以来の元安水準に設定した。20日の外国為替市場では、対米ドルのオフショア人民元が年初来安値を更新している。もっとも、下値を叩くような売りはみれれない。「国家隊」と呼ばれる中国の政府系ファンドが香港株の購入に乗り出したことが判明し、下値不安も薄らいでいる。指数はプラス圏で推移する場面もあった。一方、寄り付き前に発表された実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、銀行貸出の指標となる1年物LPRが3.45%、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRが3.95%に予想通り据え置かれた。予想通りとあって、相場に対する影響は限定されている。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(6862/HK)が6.1%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が4.3%安、ビールメーカー大手、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が3.7%安と下げが目立った。海底撈国際については、子会社で海外事業を手がける特海国際HD(9658/HK)の1~3月期決算が赤字に転落したことも嫌気されている。特海国際株も3.8%安と下げた。

 「ニューエコノミー」関連銘柄もさえない。ハンセン科技(テック)指数は1.4%安と他の指数をアンダーパフォームしている。個別では、ショート動画投稿アプリ「快手(クアイショウ)」の快手科技(1024/HK)が5.1%安、動画配信プラットフォーム大手のビリビリ(9626/HK)が4.5%安、企業向けソフトウエア開発大手の金蝶国際軟件集団(268/HK)が4.2%安と値を下げた。

 中国不動産セクターも安い。遠洋集団HD(3377/HK)が5.6%、合景泰富集団HD(1813/HK)が4.3%、中国奥園集団(3883/HK)が3.7%、世茂集団HD(813/HK)が2.5%ずつ下落した。

 半面、海運セクターはしっかり。太平洋航運集団(2343/HK)が6.8%高、中遠海運HD(1919/HK)が4.1%高、東方海外(316/HK)が2.9%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.7%高で引けた。

 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.27%安の3009.76ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。消費関連株、医薬株、インフラ関連株、素材株、空運株、銀行株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。ハイテク株、公益株も買われた。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)(写真:123RF)

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ