香港前場:ハンセン1.5%高で5日ぶり反発、上海総合は0.8%上昇

サーチナ

中国株

2024/7/11 13:49

 11日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比268.77ポイント(1.54%)高の17740.44ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が90.17ポイント(1.44%)高の6341.35ポイントと5日ぶりに反発した。売買代金は539億9360万香港ドルとなっている(10日の前場は577億7000万香港ドル)。

 米ハイテク株高が好感される流れ。昨夜の米株市場では、米利下げ観測が強まる中、ナスダック指数が1.2%高と7日続伸し、7日連続で史上最高値を更新した。ファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC:2330/TW)が発表した4~6月期の売上高が予想を上回り、半導体需要の強さが改めて意識されたこともハイテク株全体の追い風となっている。また、米長期金利の低下や、人民元安進行の警戒感が薄らいだことも好材料だ。指数は上げ幅を徐々に広げている。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が6.8%高、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が5.1%高、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が4.5%高と上げが目立った。

 セクター別では、新興EVが高い。上記した理想汽車のほか、小鵬汽車(9868/HK)が10.3%、蔚来集団(9866/HK)が5.1%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が4.9%ずつ上昇した。

 スマートフォン部材や半導体の銘柄群も物色される。丘タイ科技(1478/HK)が24.1%高、瑞声科技HD(2018/HK)が5.1%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.7%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.5%高と値を上げた。丘タイ科技は1~6月期の純利益に関し、前年同期比で5~6倍に拡大するとの見通しを公表している。

 証券セクターもしっかり。広発証券(1776/HK)が3.0%高、中信建投証券(6066/HK)が2.6%高、海通証券(6837/HK)が2.1%高、中国国際金融(3908/HK)が1.8%高で前場取引を終えた。中国の証券当局が株式市場のテコ入れ策を打ち出す中、証券各社にメリットがあると期待されている。

 本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.77%高の2961.99ポイントで前場の取引を終了した。証券株が高い。医薬株、消費関連株、不動産株、ハイテク株、エネルギー株なども買われた。半面、公益株は安い。銀行・保険株も売られた。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)(写真:123RF)

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ