日経平均は73円高と6日続伸、米中協議の進展期待に円安が支え、銀行株などの上げ目立つ=10日後場

 10日後場の日経平均株価は前日比73円68銭高の2万1392円10銭と6営業日続伸。朝方は、買いが先行した。寄り付き前に「トランプ米大統領は中国と来週協議」(米ブルームバーグ通信)と伝わり、米中貿易協議の進展期待が高まった。円安・ドル高も支えとなり、一時2万1438円35銭(前日比119円93銭高)まで上昇した。一巡後は、戻り売りに抑えられ、前引けにかけて伸び悩んだ。中国・上海総合指数が高寄り後に下げに転じたことも重しとなった。後場は、総じて底堅く推移したが、2万1400円近辺では上値が重くなった。なかで、銀行株などの上げが目立った。

 東証1部の出来高は14億1720万株、売買代金は2兆2702億円。騰落銘柄数は値上がり1357銘柄、値下がり729銘柄、変わらず65銘柄。

 市場からは「米金融緩和期待をベースに買い戻し主体の動きだ。ただ、バリュー(割安)系に資金シフトし、9月権利取りの動きも出掛かっている。とりあえず、17-18日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)までは底堅いのではないか」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株が上昇。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株も高い。出光興産<5019.T>、JXTG<5020.T>などの石油石炭製品株や、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も買われた。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も堅調。

 半面、第一三共<4568.T>、協和キリン<4151.T>などの医薬品株が軟調。オリエンタルランド(OLC)<4661.T>、DeNA<2432.T>などのサービス株や、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も安い。

 個別では、ノムラシス<3940.T>、アトラ<6029.T>、東京センチュリー<8439.T>がストップ高となり、アイフル<8515.T>、日農薬<4997.T>などの上げも目立った。半面、ライク<2462.T>、gumi<3903.T>、カナミックN<3939.T>、ライクキッズ<6065.T>、ベネフィット<3934.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、24業種が上昇した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

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