<米国株情報>欧州委員会の副委員長、「フェイスブックのリブラはユーロの脅威」と批判

株式

2019/10/10 10:28

 欧州委員会のバルディス・ドンブロウスキス副委員長(金融規制担当)は8日、欧州議会で、フェイスブック<FB>が開発中の仮想通貨「リブラ(LIBRA)」について、「ユーロ圏の金融市場と通貨の安定や投資家保護の観点から法的に規制し監督する必要がある」と述べた。

 ドンブロウスキス副委員長は、リブラ計画を支援する企業連合「リブラ協会」に参加しているクレジットカード最大手ビザ<V>や配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズ、欧州音楽ストリーミング配信サイトのスポティファイ<SPOT>などがいずれも巨大企業であることを念頭に、「リブラがユーロ圏のシステミックリスク(市場や決済システムの機能不全が金融危機を起こすリスク)になる恐れがある」と警告した。

 こうしたEU(欧州連合)のリブラ計画に対する批判的な対応がフェイスブックにとって新たな障壁となるのは必至だ。EUでは競争法当局がEU域内の公正競争を阻害するか否かの観点からリブラの準備調査を開始しているほか、ECB(欧州中央銀行)のイブ・メルシュ理事が「欧州市民がフェイスブックの約束事を鵜呑みにして既存の決済システムを危険にさらすような誘惑に乗らないことを心から望む」と述べるなど、EUにおけるリブラ計画に対する風当たりは強い。

 メルシュ理事は、「フェイスブックとその提携企業がまるでソブリン通貨の独占発行権者のようになり、個人データにアクセスする特権を乱用し収益を上げることができるようになる」と警戒感をあらわにしている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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