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＜無料公開＞１０～１２月決算は軟調な発進、電子部品など市場予想割れ相次ぐ

2020/1/28 8:20

　決算発表シーズンに入った日本企業の昨年１０～１２月業績は、電子部品や電材メーカーの収益の市場予想割れが目立っている。２７日引け後に出た連結営業利益はＪＳＲ（４１８５）がコンセンサスに１割程度届かず、日東電工（６９８８）も前年同期比４割減に落ち込んだ。

　ＪＳＲの１０～１２月の営業利益は、前年同期比３１．６％減の１０６億円だった。１１０億円台後半の市場予想の平均を約１０億円下回った。ＡｒＦレジストなど半導体材料の売上が伸び悩んだ。日東電は営業利益が同４１．７％減の１９１億円に低迷。市場予想に対しては約４０億円の下ブレと厳しい内容だ。スマートフォン向けの偏光フィルムの需要が、米中貿易摩擦の影響で盛り上がりを欠いた。

　電子部品のＫＯＡ（６９９９）は、１０～１２月の営業利益が０．１億円（前年同期は１７．８億円）にとどまった。ＳＭＢＣ日興証券は自動車や産機向けなどの高付加価値製品の回復が鈍く、販売構成の悪化につながったと分析。同社は今３月期通期の連結営業利益の計画を１０．９億円（前期比８０．８％減）としており、１～３月も収益の戻りは限定的となる見通しだ。

　日東電は決算と同時に自社株買いを発表するなど株価防衛策を打ち出しているものの、折からの新型肺炎のリスクも株価には逆風となる。電子部品メーカーでは、２３日に開示された日本電産（６５９４）の１０～１２月業績もコンセンサスと下方にカイ離するなど、厳しい事業環境が浮き彫りになっている。

　きょう２８日は信越化学工業（４０６３）のほか、日本航空電子工業（６８０７）やＳＭＫ（６７９８）が１０～１２月決算の発表を予定している。

（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）

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