明日の日本株の読み筋=不安定な相場付きか、急落で買い戻しの可能性も新型肺炎リスクは予断を許さず
あす26日の東京株式市場は、不安定な相場付きか。新型肺炎の感染拡大とともに世界的な景気減速への警戒感が強まり、24日の欧米株式が大幅に下落し、25日の日本株も急落した。一方、時間外取引では米株価指数先物が反発しており、世界的な株安連鎖に歯止めが掛かれば、いったん買い戻され、リバウンドに向かう可能性がある。市場では、財政・金融両面での国際協調的な政策対応への期待も指摘される。もっとも、新型肺炎リスクへの懸念は根強く、安易な株価底入れの判断はしにくい。
新型肺炎は、震源地の中国では感染者数の増加ペースは鈍化しているものの、韓国やイタリア、イランなどで急速に広がっており、依然として収束する気配はない。国内では、加藤勝信厚生労働相が23日、「感染拡大の移行期」との認識を示し、今後、患者数が急拡大するか徐々に増加するかの枝分かれの時期としており、なお予断を許さない状況だ。
25日の日経平均株価は大幅に続落し、2万2605円(前週末比781円安)引け。新型肺炎リスクへの警戒感から全面安の展開となり、下げ幅は一時1000円を超えた。売り一巡後は、時間外の米株価指数先物高などを支えに下げ渋ったが、戻りは限定された。チャート上では、下ヒゲの長い陰線を描き、突っ込み買いの動きが出たが、25日移動平均線(2万3498円)と75日線(2万3511円)がデッドクロスしたことで、調整入りを示唆する声は多い。ちなみに、次の下値メドとして200日線(2万2195円)が意識されている。
提供:モーニングスター社
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