コロナ・ショックから巻き返し、大幅調整のヒトコムHDに注目

ニュース

2020/3/27 17:31

イメージ

 新型コロナウイルスがもたらした世界的なショック安を背景に、小型株を中心に暴落した銘柄が少なくない。しかし、全体相場の下げ一服も相まって、その一角に反騰機運が高まっている。

 表は1月末~3月26日までの東証1部の下落率ランキング。1位のコシダカホールディングス(2157)は、カーブスホールディングス(7085)のスピンオフに伴う権利落ちが影響した。これはいわば特殊要因だが、2位のクリエイト・レストランツ・ホールディングス(=クリレスHD、3387)は外出自粛が直撃する飲食店。また、4位のシンクロ・フード(=シンクロF、3963)も飲食店関連銘柄と、事業環境の悪化を反映している。

1

 一方で、下落率62%で3位のヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス(=ヒトコムHD、4433)は、「インバウンド(訪日外国人観光客)関連株」という市場の印象が過剰に下げに作用した可能性がある。

 同社は確かに観光人材サービスなどの「インバウンド・ツーリズム事業」を展開するが、その売上構成比は全体の1割程度にすぎない。収益の柱は、傘下のEC(=Eコマース、電子商取引)支援大手ビービーエフを中心としたECやテレビショッピングなどのデジタル営業支援。このためむしろ、「巣ごもり関連」としての側面が評価されてもおかしくない。

 ヒトコムHDはROE(自己資本利益率)、ROA(総資産利益率)が2ケタと資産効率に優れ、いわゆる「稼ぐ力」が注目されるほか、キャッシュフローに関する「流動比率」も200%近く安全性が高い。

 人材サービス業から営業支援サービス企業への体質変化が進む同社の競合としては、インフォマート(=インフォMT、2492)やウォンテッドリー(3991)が挙げられる。両社の株価とのパフォーマンスを比べてもヒトコムHDは割り負け感があり、巻き返しの余地は大きい。

※右の画像クリックで紙面拡大

(イメージ写真提供:123RF)

関連記事

  • ゼンリンとNTTが資本・業務提携

    ニュース

    2020/3/27 17:30

     地図情報大手のゼンリン(9474)が3日続伸し、前日比13.7%高の1188円まで買われた。NTT(9432)との資本・業務提携を26日に発表し、5Gなどを駆使した最先端の街「スマートシティ」構想に・・・…続き

    1
  • オルトプラス、新ゲームのアプリ配信開始も材料出尽くし

    ニュース

    2020/3/27 17:30

     ゲームアプリ制作のオルトプラス(3672)が大幅続落した。26日に新作ゲームアプリ「ヒプノシスマイク」を配信開始し、材料出尽くし感が強まった。 同ゲームは男性俳優がアニメキャラクターに扮(ふん)して・・・…続き

    1
  • メニコン、急騰

    ニュース

    2020/3/27 17:30

     コンタクトレンズを展開するメニコン(7780)が急騰。前日比11.8%高の4654円まで買われた。 同社は月額定額制「メルスプラン」の好調もあり、今3月期第3四半期累計の連結営業利益が60.8億円(・・・…続き

    1
  • ミニミニ情報(3月27日)

    ミニミニ情報

    2020/3/27 17:30

     エーザイ(4523) 反発。抗がん剤「デニロイキンジフチトクス」の新薬承認申請書を提出。…続き

    1
  • 日経平均、724円高

    きょうの場況

    2020/3/27 17:30

     日経平均株価は前日比724円高の1万9389円と大幅反発した。寄り付きは357円高。米国の経済対策の成立期待から26日の欧米株式が上昇。米経済を支えるとの趣旨のパウエルFRB議長の発言も支えとなった・・・…続き

    1

マーケット情報

▲ページTOPへ