<相場の読み筋>5月11日
2020/5/11 7:35
前週末8日の米国株式は、NYダウが前日比455.43ドル高の2万4331.32ドルと続伸、ナスダック総合指数が同141.659ポイント高の9121.321ポイントと5日続伸して取引を終了。出来高概算は、ニューヨーク市場が9億874万株、ナスダック市場が37億5861万株だった。ムニューシン米財務長官と中国の劉鶴副首相が電話会談を行い、貿易協議第1段階の合意実現に向け協力する姿勢が示され、米中対立への警戒感が後退した。注目された米4月雇用統計は、季節調整済みの非農業分野の雇用者数が、前月比2050万人減少し過去最大となった。市場予想平均の同2200万人減少よりも少なかったことから、反応は限定的だった。NYダウ採用銘柄は全30銘柄が上昇し、ダウ(旧ダウ・デュポン)<DOW>やキャタピラー<CAT>、エクソン・モービル<XOM>が値上がり率の上位に入っている。
11日の東京株式は買い先行後、上値が重い展開か。現地8日の米国株高もあり、日経平均株価は3日続伸スタートとなりそう。西村経済再生担当大臣は10日、新型コロナウイルスの緊急事態宣言に関し、「特定警戒都道府県以外の34県の多くが、宣言の解除が視野に入ってくる」と述べた。経済活動正常化への期待感も支えとなりそう。ただ、前週末8日は、時間外取引で米株価指数先物が上昇していたことを受け、上げ幅を拡大していた面もあり、戻り待ちの売りに上値を抑えられることも想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=106円台の半ば(前週末8日終値は106円37-38銭)、ユーロ・円が1ユーロ=115円台の半ば(同115円13-17銭)と小動き。8日のADR(米国預託証券)は円換算値で、高安まちまちながら、武田薬<4502.T>、富士フイルム<4901.T>、アドバンテスト<6857.T>などが、8日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、8日の大阪取引所終値比70円高の2万210円だった。
(イメージ写真提供:123RF)
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