日経平均は325円高と大幅反発、新型コロナワクチン開発期待に米株高で買い先行=15日前場

 15日前場の日経平均株価は前日比325円23銭高の2万2912円24銭と大幅反発。朝方は、新型コロナウイルスワクチンの開発進展報道を背景に現地14日の米国株式が上昇した流れを受け、買いが先行した。米バイオ医薬のモデルナが同日、開発を進める新型コロナワクチンに関して第1相試験の参加者全員が抗体を獲得したことを確認したと発表、時間外取引での米株価指数先物の上昇も支えとなり、一時2万2948円39銭(前日比361円38銭高)まで値を上げた。その後は戻り売りに抑えられ、前引けにかけて一服商状となった。

 東証1部の出来高は6億1598万株、売買代金は1兆763億円。騰落銘柄数は値上がり1598銘柄、値下がり482銘柄、変わらず88銘柄。

 市場からは「新型コロナワクチンの開発がさらに進めば、一段の上昇もあろうが、日経平均2万3000円台は業績回復を織り込んだ水準であり、それを超えるものがなければ、もみ合い相場になるとみている」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が上昇。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、コマツ<6301.T>、IHI<7013.T>などの機械株も高い。三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株や、住友鉱<5713.T>、三菱マテリアル<5711.T>などの非鉄金属株も堅調。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も買われた。リクルートH<6098.T>、電通グループ<4324.T>などのサービス株も値を上げた。

 半面、三菱UFJ<8306.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>などの銀行株がさえない。

 個別では、ダントーHD<5337.T>、PRTIME<3922.T>がストップ高カイ気配となり、イズミ<8273.T>がストップ高。セラク<6199.T>、カーブスHD<7085.T>などの上げも目立った。半面、エスクロAJ<6093.T>、アトラ<6029.T>、ネオス<3627.T>、電子材料<6855.T>、Gunosy<6047.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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