日経平均は166円高と続伸、EU首脳会議で復興基金案合意も支えに=21日後場

 21日後場の日経平均株価は前日比166円74銭高の2万2884円22銭と続伸。朝方は、買いが先行した。20日の米国株式市場はハイテク株中心に買われ、ナスダック総合指数が最高値を更新。新型コロナウイルス感染症のワクチン開発進展への期待感もあり、いったん2万2900円近くまで上昇した。EU(欧州連合)首脳会議が復興基金案で合意に至る見込みとの報道も支えとなった。その後、前引けにかけてやや上値が重くなる場面もあったが、後場は復興基金案の合意が伝わり、ジリ高歩調。大引け近くには一時2万2925円58銭(前日比208円10銭高)まで値を上げた。

 東証1部の出来高は11億5171万株、売買代金は2兆1142億円。騰落銘柄数は値上がり1402銘柄、値下がり676銘柄、変わらず94銘柄。

 市場からは「新型コロナワクチンの治験でよい結果が出るなど材料を得て上昇したが、上値は重いようだ。2万3000円に近づくと戻り売りが警戒される。あすは4連休の前日で決算本格化を控え、動きづらい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、エムスリー<2413.T>、楽天<4755.T>などのサービス株が上昇。塩野義薬<4507.T>、第一三共<4568.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株や、東エレク<8035.T>、NEC<6701.T>、富士通<6702.T>、ソニー<6758.T>などの電機株も買われた。任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株や、ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も堅調。オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も高い。

 半面、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が軟調。関西電<9503.T>、Jパワー<9513.T>などの電気ガス株も安い。大林組<1802.T>、鹿島<1812.T>などの建設株も売られた。郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株や、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株もさえない。

 個別では、GMOクラ<3788.T>、ステラケミフ<4109.T>、テラスカイ<3915.T>、ラクーンHD<3031.T>、アレンザHD<3546.T>などの上げが目立った。半面、ダントーHD<5337.T>、コシダカHD<2157.T>、Sサイエンス<5721.T>、小松ウオール<7949.T>、DDHD<3073.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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