明日の日本株の読み筋=上値の重い展開か、決算への警戒感も

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2020/7/29 17:42

 あす30日の東京株式市場は、上値の重い展開か。20年4-6月期決算発表が本格化するなか、警戒感が膨らみつつある。きのう引け後に発表したファナック<6954.T>の同四半期連結決算および新たに開示した21年3月期業績予想は市場コンセンサスに届かず、29日の同社株価は急落した。同じく市場予想を下回る決算となった信越化<4063.T>や、20年12月期の連結業績予想(米国基準)で大幅減益見通しを示したキヤノン<7751.T>なども値を崩し、指数安につながった。厳しい内容の決算や業績見通しが目立ち、「決算悪銘柄がどんどん出てくるようだと下も考える必要がありそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 一方、米国では新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、米議会の共和党が27日に総額1兆ドルの追加経済対策案を提示したが、民主党は3兆ドルの巨額財政出動を求め、協議が大詰めで難航している。一部では、「米追加対策をめぐり、催促相場の可能性も残る」(別の準大手証券)との見方も出ており、法案成立の行方が注目される。

 29日の日経平均株価は大幅に4営業日続落し、2万2397円(前日比260円安)引け。28日の米国株安や円高・ドル安を受け、売りが先行した。決算悪銘柄中心に大きく値を下げ、指数の足を引っ張った。株価指数先物売りに一段安となり、下げ幅は一時290円を超えた。チャート上では、10日以来の25日移動平均線(2万2528円)割れとなり、改めて上値抵抗線として意識される可能性もある。

提供:モーニングスター社

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