来週の日本株の読み筋=正念場を迎える、ハイテク株に陰り、テクニカル悪化

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株式

2020/7/31 17:43

 来週(8月3-7日)の東京株式市場は、正念場を迎える。決算発表が本格化するなか、リード役のハイテク株の反応が厳しい業績動向に敏感な一方、好内容に対しては限定的な傾向がうかがえる。総じて投資家は現実を直視し始めたかに映る。

 一方、新型コロナウイルスの感染拡大は収まらず、日本でも31日は東京都で463人に達し、過去最高を更新した。再び経済活動を停止する懸念が世界的に広がるなかで、景気のV字回復が遠のき、マーケットの強気色は失われつつある。また、米国では新型コロナ対策として3月に導入された失業保険の給付金上乗せが7月末に失効。代替案はまだ固まらず、ネット取引を通じて流入してきた失業者の余剰資金にブレーキがかかるとの観測も出ている。

 31日の日経平均株価は大幅に6営業日続落し、2万1710円(前日比629円安)と安値引け。米4-6月期GDP(国内総生産)速報値が過去最大の減少幅を記録し、米景気の先行きが懸念された。30日の欧州株式やNYダウの下落に円高・ドル安も重しとなり、軟調に推移した。昼休みの時間帯に「東京都の感染者、新たに400人以上確認 過去最多」とのニュースが流れ、大引けにかけて下げ幅拡大の流れとなった。テクニカルは悪化し、200日移動平均線(2万1954円)を割り込んだことで、「次の75日線(2万1480円)で下げ止まらいと、さらに下押す可能性が出てくる」(準大手証券)との声も聞かれた。

提供:モーニングスター社

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