<市場関係者に聞く>松井証券・窪田氏―金融緩和の継続性焦点
2020/8/17 8:03
松井証券 窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト―株式市場で優勢な強気スタンスは、米国で9月以降も金融緩和が続く見通しであることが心理的な支えになっていると考えられる。米金利が低く抑えられる中で、余剰なマネーが債券から株式や貴金属相場に流入している。
米国で11月に迫る大統領選挙をめぐっては、支持率でリードする民主党のバイデン氏陣営の副大統領候補がカマラ・ハリス上院議員に決まった。想定線とはいえ、穏健な人選となったことが株式市場で安心感につながった。また、米政府の追加経済対策への期待もある。
新型コロナの影響が色濃いファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を踏まえると、日米の株価指数の水準は割高と判断できる。しかし、現在は債券市場との見合いがより重要だ。このため米金利の動向を注視する必要がある。また、おおかたの予想に反して景気が急回復するようなことがあれば、金融緩和の収束観測につながり株価には悪材料となる可能性が高い。
提供:モーニングスター社
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