<新興国eye>前週のロシアRTS指数、ルーブル高や対ロ制裁懸念後退で反発=BRICs市況

新興国

2020/9/14 10:30

 前週(7-11日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の11日終値が前日比0.53%高の1223.05、前週比でも0.25%高となり、反発した。

 週明け7日の指数は売り優勢で始まり、8日も値を下げ、5営業日続落となった。

 7日は、ブレント原油先物がサウジアラビアの原油値下げ決定を受け、1バレル=42ドルに下落。8日も原油先物価格が米国の需要が弱いとの見方から、40ドルと一段安となり、ロシア株にも売りが広がった。

 9日は反発し、週末11日まで3日続伸した。

 週半ばから後半は、ルーブル高となったことや、海外市場が堅調となり、ロシア株が買われた。国営天然ガス最大手ガスプロムが中国向け天然ガス供給量の増加を受けて買われ、上げを主導した。ただ、米中緊張の高まりや英・スウェーデン資本の製薬大手アストラゼネカが新型コロナワクチンの臨床試験を一時中断したことが嫌気され、上値が重くなった。

 週末は、旧ソ連・ベラルーシの政治混乱やロシアの野党指導者の毒殺未遂事件に絡んだ西側の対ロ制裁懸念が後退したことや、原油先物価格が上昇したことが支援材料となった。

 今週(14-18日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染再拡大や世界経済、特に米国経済の動向、米中関係、ロシア国内の景気対策や原油価格、ルーブル相場、主要企業の四半期決算などが焦点となる。また、原油価格に影響を与える15日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や16日の米EIA週間石油在庫統計、さらには西側による対ロ制裁、ロシア中銀の金融政策決定会合(18日)も注目される。主な国内経済指標の発表予定は15日の8月鉱工業生産、18日の8月失業率と8月小売売上高、月次GDP(国内総生産)など。RTS指数の予想レンジは1180-1270ポイント。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、

 WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、

 野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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