日経平均は307円高と大幅続伸、時間外の米株先物高に配当再投資の先物買い観測も支え=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前週末比307円00銭高の2万3511円62銭と大幅続伸。朝方は、前週末の米国株高を受け、買いが先行した。ただ、米商務省がSMIC(中芯国際集成電路製造)への特定製品輸出に同省の許可を得るように求めていると報じられ、米中摩擦への懸念が重しとなり、いったん伸び悩む場面もあった。その後は持ち直し、株価指数先物買いに一段高となり、大引け間際に2万3516円04銭(前週末比311円42銭高)まで上昇した。時間外取引の米株価指数先物が高く、配当再投資の先物買い観測も支えとなった。

 東証1部の出来高は14億6267万株、売買代金は2兆7082億円。騰落銘柄数は値上がり1892銘柄、値下がり251銘柄、変わらず34銘柄。

 市場からは「配当再投資に絡む先物買いが入ったとみられ、明日の寄り付き段階でも同様の買い入るだろうが、それでほぼ終了し、需給面でのフォローが消える。あすは配当落ち分(推定145円程度)を埋められるかが注目されるが、米国株頼みになりそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、大王紙<3880.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株が堅調。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、住友不<8830.T>、三井不<8801.T>などの不動産株も高い。日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も引き締まった。大和証G<8601.T>、野村<8604.T>などの証券商品先物株や、洋缶HD<5901.T>、LIXILG<5938.T>などの金属製品株も買われた。東電力HD<9501.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株も値を上げた。

 半面、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株が下落。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も軟調。

 個別では、キャリアL<6070.T>、スカラ<4845.T>、ダントーHD<5337.T>がストップ高となり、ビジ太田昭和<9658.T>、尾家産業<7481.T>、イントラスト<7191.T>などの上げも目立った。半面、チェンジ<3962.T>がストップ安となり、レオパレス<8848.T>、LTS<6560.T>、ひらまつ<2764.T>、ビーグリー<3981.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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