米10月小売売上高、前月比0.3%増―市場予想下回る

経済

2020/11/18 10:17

<チェックポイント>

●6カ月連続増加でも伸び鈍化―新型コロナ感染再拡大が影響

●アマゾンのバーゲンセール期ズレ寄与し、オンライン小売は急増

●コア小売売上高、前月比0.1%増

 米商務省が17日発表した10月小売売上高(季節・営業日調整後)は速報値ベースで前月比0.3%増の5533億ドルと、6カ月連続の増加となったが、9月の同1.6%増(改定前は1.9%増)を大きく下回り、市場予想0.5%増に対しても下回った。前年比も5.7%増と、9月の5.9%増(改定前は5.4%増)を下回った。

 前月比の内訳は、全13業種のうち、5業種で増加し、8業種で減少した。月ごとに変動が激しいガソリンスタンドを除くと、外出制限下で販売が好調だった米オンライン小売大手アマゾン・ドットコム<AMZN>や米小売最大手ウォルマート<WMT>などのオンライン小売が3.1%増(9月は1.7%減)と最も伸びた。これはアマゾンのプライム会員向け大バーゲンセール「プライムデ-」が7月から10月13-14日にずれ込み、総売上高も推定104億ドルとなったことが寄与した。電子機器・家電も前月比1.2%増(同1.1%減)、ホームセンターなどの建築資材・園芸も自宅改修需要の高まりを受け、同0.9%増(同0.4%増)と堅調だった。

 これとは対照的に、最も大きく落ち込んだのはアパレルで、前月比4.2%減(同13.6%増)と、減少に転じた。これは学校の新学期シーズンの需要が剥落したためだ。また、スポーツ用品・趣味・楽曲・書籍も同4.2%減(同8%増)となった。9月までオンラインで日常業務のコミュニケーションを行うテレワークの高まりを受け、5カ月連続で増加していた家具は同0.4%減(同0.6%増)と、6カ月ぶりに減少した。

 このほか、百貨店やスーパーなどの量販店を含む一般小売販売は同1.1%減(同1.7%増)、このうち、百貨店は新型コロナの感染再拡大の悪影響を受け、一部は経営破綻したため、同4.6%減(同9.4%増)となった。どのカテゴリーにも入らない「その他小売」は同0.9%減(同1.1%増)、ヘルス(薬局・美容)は同0.1%減(同1.3%増)、レストラン・バーは同0.1%減(同2.4%増)となった。

 一方、月ごとに変動が大きい自動車・同部品は前月比0.4%増(同2.9%増)、ガソリンスタンドも同0.4%増と、9月の同2.0%増から伸びが減速した。この結果、全体の小売売上高から月ごとに変動が激しいガソリンスタンドと自動車・同部品を除いた実質の小売売上高は同0.2%増と、6カ月連続の増加なったが、9月の同1.2%増から伸びが大きく鈍化し、市場予想の同0.6%増を下回った。

 ガソリンスタンドだけを除いた小売売上高も同0.2%増(同1.5%増)と鈍化。自動車・同部品だけを除いた小売売上高も同0.2%増(同1.2%増)となり、市場予想の同0.6%増を大幅に下回った。全体の約20%を占める自動車・同部品の低い伸びが全体を押し下げた。

 ガソリンスタンドと自動車・同部品に加え、建築資材や飲食レストランを除いた、いわゆる“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は前月比0.1%増となった。これは10-12月期GDP(国内総生産)の約7割を占める個人消費をやや押し上げることを意味する。コア小売売上高はGDPを構成する個人消費支出の財支出に組み込まれる重要な指標となっている。

 市場では、政府の追加景気刺激策が来年初めまで遅れる見通しや、冬を迎えて多くの州で感染が再拡大し、1日当たりの新規感染者数も19万人(11月13日)に達したため、経済活動の抑制が一段と進むこと、さらには航空会社や観光産業でもレイオフ(一時解雇)が急増していることから、雇用回復ペースが一段と遅れる可能性が高く、10-12月期の小売売上高は伸びが鈍化すると予想している。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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