来週の日本株の読み筋=強気スタンス維持か、調整あっても一時的、待機マネーが支える構図続く

国内市況

株式

2020/11/27 17:43

 来週(11月30日-12月4日)の東京株式市場は、強気スタンス維持か。国内外の新型コロナウイルスの感染拡大は予断を許さないものの、ワクチン期待とともにマーケットの視点はコロナ後に移り、景気底打ちをにらみ、物色意欲は根強い。むろん、連騰によるテクニカル的な過熱感から、市場心理次第では調整を余儀なくされる可能性はあるが、仮に売り圧力が強まったとしても一時的とみられる。

 需給面では、今週でNTTドコモ<9437.T>(監理)のTOB(株式公開買い付け)資金の決済効果が一巡し、来週序盤にはMSCI指数のリバランスに伴う日本株売り(推定1500億円)が控える。このため、軟調な出足につながることも想定されるが、過剰流動性を背景にした待機マネーが相場を支える構図が続きそうだ。

 スケジュール面では、国内で11月30日に10月鉱工業生産、10月商業動態統計、12月1日に10月失業率・有効求人倍率、7-9月期法人企業統計などが発表される。海外では11月30日に中国11月製造業PMI・非製造業PMI、12月1日に中国11月財新製造業PMI、米11月ISM製造業景況指数、2日に米11月ADP雇用統計、3日に米11月ISM非製造業景況指数、4日に米11月雇用統計、米10月貿易収支などが予定されている。

 27日の日経平均株価は4日続伸し、2万6644円(前日比107円高)引けと連日でバブル崩壊後の高値を更新した。朝方は、26日の米国株式市場が休場で手掛かり材料に乏しいなか、急ピッチな上昇に対する警戒感から利益確定売りがやや優勢となり、弱含んで始まった。いったん切り返す場面もあったが、株価指数先物売り交え、再度マイナス圏入りし、下げ幅は一時110円を超えた。一巡後は根強い買いに下げ渋り、一時130円強上昇し、大引けにかけて高値圏で推移した。市場では、「配当の再投資など買いのフォローは続き、とにかくついて行くしかない」(中堅証券)との声が聞かれた。

提供:モーニングスター社

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