来週の日本株の読み筋=もみ合い想定も意外高の可能性残す

国内市況

株式

2020/12/18 17:43

 来週(21-25日)の東京株式市場で、主要株価指数はもみ合い商状が想定されるが、意外高の可能性も残している。日経平均株価は年初来高値圏となる2万6800円乗せ後は頭を抑えらえる展開が続き、材料待ちの様相だ。需給面では、外国人投資家がクリスマス休暇入りし、市場エネルギーは後退するとみられる。節税目的の損出し売りや、IPO(新規上場)ラッシュに絡んだ現金需要も重しとして作用しそうだ。

 一方、米国株式市場では、17日にNYダウ、ナスダック総合指数、S&P500種指数の主要3株価指数がそろって史上最高値を更新。日本よりも深刻な新型コロナウイルスの感染状況にも投資家は動じていない様子だ。日米マーケットの温度差が開いてきたが、この出遅れを取り戻せるかどうかが注目される。

 ちなみに、日経平均株価の月別騰落率で12月は比較的成績が良く、2000年以降で3%超上昇のケースが8回に上る。今年は11月の急騰(15%高)後だけに強さは限定されようが、アノマリー(説明のつかない法則)は無視できない。年の瀬を迎え、「掉尾(とうび)の一振」への期待もある。

 スケジュール面では、国内で23日に10月28-29日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、25日に11月失業率・有効求人倍率など。海外では18日に独12月Ifo景況感指数、22日に米7-9月期GDP確報値、23日に米11月新築住宅販売件数などが予定されている。

 18日の日経平均株価は3日ぶりに反落し、2万6763円(前日比43円安)引け。朝方は、円高警戒や新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念もあって利益確定売りが先行した。その後、17日の米国株式の最高値更新を支えに上げに転じる場面もあったが、買いは続かず、再度弱基調となった。時間外取引で米株価指数先物が軟調に推移し、中国株安も重しとなり、一時100円近い下げとなった。売り一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。昼休みの時間帯に日銀は金融政策決定会合で大規模緩和を据え置き、企業金融支援策の延長を決めたが、想定内の内容で影響は乏しかった。

提供:モーニングスター社

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