中外薬が堅調、野村証は「Buy」・目標株価6500円に引き上げ

株式

2020/12/21 16:40

 中外製薬<4519.T>が堅調。野村証券では18日付で、投資判断を「Neutral」(中立)から「Buy」(買い)に、目標株価を4600円から6500円に、それぞれ引き上げている。

 同社が創製した抗体医薬のうち、19年のHemlibraに続き、20年にはEnspryngが承認されたことを受け、同社の抗体改変技術を用いた抗体医薬を再評価するとしている。改変抗体は、他社が追随できない特徴を有していることから、同社特有のモダリティと考えるべきであろうとしている。第一三共<4568.T>のADC、日本新薬<4516.T>の核酸医薬、ペプチドリーム<4587.T>の中分子医薬などと同様に、同社の抗体改変技術は複数の新薬を創製できる基盤となりつつあることを再認識したとしている。

 同証券では、(1)crovalimabのピーク売上高の想定を約400億円から約1160億円に引き上げ(2)Enspryngは同約600億円から約1000億円に引き上げ(3)nemolizumabは同約440億円から約670億円に引き上げ(4)AMY109は子宮内膜症の疾患修飾薬となる可能性があり(5)STA551も大型化する可能性があろう――の5つの抗体に焦点があり、crovalimab、Enspryng,nemolizumabの適応拡大に期待としている。

 同証券では業績予想を修正、連結営業利益について、20年12月期2903億2900万円(前期比37.9%増、従来2889億2900万円、会社側計画は非開示)、21年12月期3226億円(従来2996億円)、22年12月期3506億円(同3256億円)と試算している。

 21日の終値は、前週末比102円高の5010円。

提供:モーニングスター社

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