日経平均は714円高と大幅続伸、一時2万7600円台乗せ、30年4カ月ぶり高値水準=29日後場

 29日後場の日経平均株価は前日比714円12銭高の2万7568円15銭と大幅続伸。1990年8月15日(終値2万8112円12銭)以来約30年4カ月ぶりの高値水準となる。朝方は、米追加経済対策法案の成立を背景に米株主要3指数が揃って最高値を更新した流れを受け、買いが先行した。時間外取引の米ダウ先物高も追い風となり、株価指数先物買いを交えて上げ幅拡大の流れとなり、大引け近くには2万7602円52銭(前日比748円49銭高)まで上伸した。

 東証1部の出来高は10億2087万株、売買代金は2兆2042億円。騰落銘柄数は値上がり1814銘柄、値下がり316銘柄、変わらず46銘柄。

 市場からは「『掉尾(とうび)の一振』を感じさせる動きだが、まさかここまで上がるとは思ってもみなかった。過剰流動性が勝り、新規買いに買い戻しの流れとなっている」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が上昇。エムスリー<2413.T>、リクルートH<6098.T>、楽天<4755.T>などのサービス株や、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株も高い。大日住薬<4506.T>、第一三共<4568.T>、アステラス薬<4503.T>などの医薬品株や、ソフバンG<9984.T>、NTTデータ<9613.T>などの情報通信株も堅調。大和ハウス<1925.T>、積水ハウス<1928.T>などの建設株や、菱地所<8802.T>、三井不<8801.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も引き締まった。東エレク<8035.T>、ソニー<6758.T>、ファナック<6954.T>などの電機株も買われた。

 半面、国際帝石<1605.T>などの鉱業株が軟調。浜ゴム<5101.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株も安い。

 個別では、MSOL<7033.T>、アイモバイル<6535.T>、キャリアL<6070.T>、TAC<4319.T>、A&D<7745.T>などの上げが目立った。半面、GLM<3486.T>、エフオン<9514.T>、ユニカフェ<2597.T>、ひらまつ<2764.T>、ミヨシ油<4404.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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