日経平均は123円安と3日ぶり反落、利益確定売り先行も一時上げ転換、年間上昇率は16%=30日後場
30日大納会後場の日経平均株価は前日比123円98銭安の2万7444円17銭と3日ぶりに反落。朝方は、前日に大幅続伸(714円12銭高)した反動や29日の米国株安を受け、利益確定売りが先行した。株価指数先物売りを交えて下げ幅を広げ、一時2万7338円56銭(前日比229円59銭安)まで下落した。一巡後は切り返した。後場に入り、日銀のETF(上場投資信託)買い期待や時間外の米ダウ先物高などを支えに持ち直し、上げに転じる場面もあった。その後は利益確定売りに再度マイナス圏に押し戻された。なお、年間の上昇率(終値ベース)は16%で、2年連続の年足陽線となった。
東証1部の出来高は8億7819万株、売買代金は1兆9606億円。騰落銘柄数は値上がり607銘柄、値下がり1507銘柄、変わらず73銘柄。
市場からは「きのう大幅上昇した反動の割には健闘している。一時プラス浮上したが、日銀のETF買いがサポートしたとみられる。過剰流動性が続き需給関係はしばらく良好であり、先高期待は強いとみるべきだ」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、日本紙<3863.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株が軟調。東レ<3402.T>、東洋紡<3101.T>などの繊維製品株や、浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株も安い。三菱マ<5711.T>、住友電工<5802.T>などの非鉄金属株も値を下げた。小野薬<4528.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株や、信越化<4063.T>、ユニチャム<8113.T>などの化学株も売られた。
半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が堅調。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株も高い。ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株や、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も引き締まった。
個別では、ひらまつ<2764.T>、エアーテック<6291.T>、象印<7965.T>、レッグス<4286.T>、大分銀<8392.T>などの下げが目立った。半面、シンシア<7782.T>、アダストリア<2685.T>、Wismet<9260.T>、沢藤電<6901.T>、ベステラ<1433.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が下落した。
(写真:123RF)
提供:モーニングスター社
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