来週の東京外国為替市場見通し=新年相場スタート、米上院のジョージア州決選投票の行方に注目

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2020/12/30 17:09

予想レンジ:1ドル=102円00銭-104円00銭

 28-29日のドル・円は下落した。週初28日、追加経済対策法案の内容に不安を示し法案署名を保留していたトランプ米大統領が一転して同法案と21年度歳出法案に署名。リスクオフ後退で、ドル・円は反発した。29日も、追加経済対策を好感するリスクオンムードが持続したが、ドルは対ユーロなどで軟化し、ドル・円の下押しにつながった。

 週明けは1月5日の米上院の2議席を巡るジョージア州決選投票に注目が集まる。政権を勝ち取り、下院で過半数を得ている民主党が上院2議席を獲得すると共和党と議席数で並び、政権と上・下院を押さえる「オールブルー」となるが、共和党が1議席でも獲得すれば共和党の上院過半数が維持され、「ねじれ」議会が存続する。直近の世論調査では、共和党の現職2名が民主党の候補者を僅差でリードしていると伝わっている。ねじれ議会存続となれば、予算編成や法案審議などで共和党が発言権を強め、大規模財政政策などバイデン次期米政権の目玉の政策推進に遅れが出る可能性が指摘される一方、現状と大差ないとの楽観的な受け止め方もある。足元のドル・円はリスクオンでは軟化しやすい傾向もあり、ねじれ議会存続によるドル・円の方向感は見定めにくい。

 米経済イベントでは、12月ISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況指数、12月ADP(オートマティック・データ・プロセッシング)雇用統計、12月15-16日開催分FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録、12月ISM非製造業景況指数、12月雇用統計などが相次ぎ発表される。

 ドル・円の下値めどは、3月安値近辺の1ドル=102円。上値めどは、13週移動平均線近辺がある104円近辺。

提供:モーニングスター社

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