日経平均は83円安と5日ぶり反落、朝高後に下げ転換、短期的過熱感で利益確定売り=12日前場

 12日前場の日経平均株価は前営業日比83円57銭安の2万9479円36銭と5営業日ぶりに反落。朝方は、11日の米ナスダック総合指数の最高値更新を支えに半導体関連株などに買いが先行し、寄り付き後まもなく2万9650円51銭(前営業日比87円58銭高)まで値を上げた。ただ、直近4営業日続伸(合計1200円超上昇)で短期的な過熱感から利益確定売りも出やすく、一巡後は下げに転じて軟調に推移し、一時2万9417円32銭(前営業日比145円61銭安)まで下落した。その後は押し目買いに下げ渋ったが、戻りは限定された。なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション2月限のSQ(特別清算指数)の市場推定値は2万9718円77銭。

 東証1部の出来高は7億937万株、売買代金は1兆6291億円。騰落銘柄数は値上がり1041銘柄、値下がり1041銘柄、変わらず109銘柄。

 市場からは「連日の上昇で、当然の一服だ。SQ値が高く、その反動もあるだろう。相場環境に変わりはなく、バリュー(割安)株に行ったり、グロース(成長)株に行ったりと循環物色が続くとみている」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が下落。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も軟調。東電力HD<9501.T>、大ガス<9532.T>などの電気ガス株や、東海カ<5301.T>、太平洋セメ<5233.T>などのガラス土石株も売られた。JPX<8697.T>、クレセゾン<8253.T>などのその他金融株や、三菱倉<9301.T>、三井倉HD<9302.T>などの倉庫運輸関連株も安い。ソフバンG<9984.T>、NTTデータ<9613.T>などの情報通信株も値を下げた。

 半面、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株が堅調。国際帝石<1605.T>などの石油石炭製品株も高い。野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株や、任天堂<7974.T>、ローランド<7944.T>などのその他製品株も買われた。コスモエネH<5021.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も値を上げた。

 個別では、コプロHD<7059.T>、フィールズ<2767.T>、ペプチドリーム<4587.T>、ADWAYS<2489.T>、グローブライ<7990.T>などの下げが目立った。半面、ミツバ<7280.T>、APHD<3175.T>がストップ高カイ気配となり、日本化<4092.T>、KIスター不<3465.T>、荏原実業<6328.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、18業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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