<新興国eye>米JPモルガン、トルコ20-21年GDP見通しを上方修正

新興国

2021/2/17 8:37

 米金融大手ジェーピー・モルガン・チェース(JPモルガン)は12日、顧客向けリポートで、トルコの20年GDP(国内総生産)見通しを従来予想の前年比1.1%増から同1.9%増に、21年GDP見通しも同3.3%増から同4.6%増にそれぞれ上方修正した。

 JPモルガンは上方修正の理由について、20年上期(1-6月)の政府の大規模な景気支援策が効果を発揮し、20年10-12月期のトルコ経済がロックダウン(都市封鎖)下に置かれながら民間セクターを中心に強じん性が示されたためとしている。トルコでは21年1月からロックダウンが再開されたが、週末と平日の夜間外出禁止の部分的なものとなっている。現在、保健省は新型コロナの感染率が低い地域でのレストランやカフェの営業再開を検討している。

 トルコ中銀のナジ・アーバル総裁は前週、同国の20年10-12月期GDPが前年比7-8%増、20年通期で同約2.5%増になるとの見通しを示し、21年1-3月期については同5.0%増と予想した。

 なお、世界銀行は1月5日発表した最新の世界経済見通し(12月調査)で、トルコの20年GDPを0.5%増、また、21年は内需回復が進み、4.5%増になると予想した。IMF(国際通貨基金)は1月26日に発表した最新の世界経済見通しで、トルコの20年GDP見通しを1.2%増(前回予想5.0%減)、21年を6.0%増(同5.0%増)と、いずれも上方修正した。22年は3.5%増(同4.0%増)に下方修正している。

<関連銘柄>

 iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ