米1月住宅着工件数、前月比6%減の158万戸―市場予想下回る

経済

2021/2/19 10:52

<チェックポイント>

●一戸建てが急減―アパートは急増

●許可件数、前月比10.4%増―14年8カ月ぶりの高水準

●一戸建て完成件数、3カ月連続で増加

 米商務省が18日発表した1月住宅着工件数(季節調整値)は年率換算で前月比6%減の158万戸と、20年12月の同8.2%増(改定前は5.8%増)を下回り、5カ月ぶりに減少した。20年11月(155.3万戸)以来、2カ月ぶりの低水準で、コロナ禍以前の20年1月(161万7000戸)や市場予想の166万-167万戸を大幅に下回った。

 これまで急速に着工件数が伸びていた反動や1月が厳寒だったことで、建築ペースが一服した格好。市場では過去最低水準の住宅ローン金利や新型コロナの感染拡大によるリモートワーク志向でより広い居住空間、特に一戸建てを求める住宅購入者の増加傾向が続いているため、1月の減少を一時的と見ている。

 着工件数の内訳は、月ごとに変動が激しいアパート(5世帯以上)が前月比16.2%増の40万2000戸と、12月の同2.8%減から増加に転じた。これとは対照的に、主力の一戸建ては同12.2%減の116万2000戸と、12月の同12%増から伸びが急減速し、9カ月ぶりに減少した。

 先行指標である住宅建築許可件数は、一戸建てが前月比3.8%増にとどまったが、アパートが同28%増と、大幅増加に転じたため、全体では前月比10.4%増の188万1000戸と、06年5月(190万5000戸)以来、14年8カ月ぶりの高水準となった。また、市場予想の167万戸やコロナ禍以前の1月の153万6000戸を大きく上回った。

 一戸建ての完成住宅件数は前月比10%増の103万6000戸と、20年12月の同5%増に続いて3カ月連続の増加となった。全体ではアパート(5世帯以上)が同28.3%減の29万6000戸となったため、同2.3%減の133万6000戸となった。また、バックログ(建築許可が下りたあと、未着工となっている件数)は一戸建てが同9.6%増の11万4000戸と、増加に転じ、07年9月(11万5000戸)以来13年4カ月ぶりの高水準となっている。

 他方、一戸建ての建築中件数は前月比1.1%増の62万戸と、8カ月連続の増加となった。アパート(5世帯以上)は同横ばいの64万9000戸となったことから、1月全体では同0.6%増(前年比は6.4%増)の128万戸となった。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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