米2月住宅着工件数、前月比10.3%減の142.1万戸―市場予想下回る

経済

2021/3/18 10:24

<チェックポイント>

●大寒波の影響で一戸建てとアパートがともに急減

●2月許可件数、前月比10.8%減

●一戸建て完成件数、4カ月連増で増加

 米商務省が17日発表した2月住宅着工件数(季節調整値)は、年率換算で前月比10.3%減の142万1000戸と、1月の同5.2%減(改定前は6.0%減)に続いて2カ月連続の大幅減少となった。20年8月(137.3万戸)以来、6カ月ぶりの低水準で、パンデミック(感染症の世界的大流行)前の20年2月(156万7000戸)や市場予想の154万-156万戸を大幅に下回った。

 前月比で2カ月連続の減少となったのは、20年12月が前月比7.5%増の167万戸と、着工件数が急増した反動に加え、1月と2月に、主に南部・中西部を襲った30年超ぶりの大寒波の悪影響を受け、建築ペースが落ちたためだ。

 着工件数の内訳は、月ごとに変動が激しいアパート(5世帯以上)が前月比14.5%減の37万2000戸と、前月の同28.7%増から大幅減少となった。また、主力の一戸建ても同8.5%減の104万戸と、1月の同14%減に続いて2カ月連続の大幅減少となった。

 先行指標である住宅建築許可件数は、一戸建てが前月比10%減、アパートが同11.6%減と、いずれも大幅減少に転じたため、全体では前月比10.8%減の168万2000戸と、20年11月(163万5000戸)以来、3カ月ぶりの低水準となった。また、市場予想の175万戸に対しても下回った。

 一戸建ての完成住宅件数は前月比2.8%増の104万2000戸と、1月の同6.7%増に続いて4カ月連続の増加となった。全体ではアパート(5世帯以上)も同3%増の31万4000戸となったため、同2.9%増の136万2000戸と、増加に転じた。また、バックログ(建築許可が下りたあと、未着工となっている件数)は一戸建てが同6.1%増の12万1000戸と、2カ月連続で増加した。

 他方、一戸建ての建築中件数は前月比横ばいの62万1000戸と、1月で8カ月連続の増加が止まったが、アパート(5世帯以上)が同0.6%増の65万2000戸となったことから、全体では同0.3%増(前年比は5.1%増)の128万3000戸となった。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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