<新興国eye>前週のブラジル株、大幅な内閣改造を好感し反発=BRICs市況

新興国

2021/4/5 10:20

 前週(3月29日-4月1日)のブラジル株式市場は1日のボベスパ指数が前日比1.18%安の11万5253.3、週間ベースでは3月26日終値比0.41%高となり、反発した。週末2日は「聖金曜日」の祝日で休場だった。

 週明け29日の指数は買い優勢で始まり、30日も値を上げ、4営業日続伸した。

 週前半は、前の週末からの株高が持続し、買い優勢。その後は、ボルソナロ大統領が1日だけで外相や国防相など6人の閣僚を一気に入れ替える大幅な内閣改造を実施したことを受け、これまでぎくしゃくした議会との関係が改善するとの思惑で買いが一段と強まった。

 31日は反落し、4月1日も値を下げ、続落した。

 31日は、米10年債利回りが1.7%台で高止まっていることや、ブラジル地理統計資料院(IBGE)が発表した11-1月期の失業率が14.2%と、同期の失業率としては過去最高となり、失業者数も前年比約20%増の1430万人となったことが嫌気され、売り優勢となった。また、足元の相場上昇による高値警戒感から利益確定売りも強まった。

 1日は、2月鉱工業生産が市場予想を下回ったことや、3月マークイット製造業PMI(購買担当者景気指数)も2月から低下したことが嫌気され、売りが一段と強まった。

 今週(5-9日)の株式市場は、国内外の新型コロナ感染拡大やワクチン接種の動向に加え、新型コロナ関連の政府の追加緊急支援や財政健全化問題、米国の景気・インフレ・長期金利動向、欧米と中国の緊張激化、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向などが注目される。主な経済指標の発表予定は5日の3月IPC-Fipeインフレ指数(サンパウロ大学経済研究所の消費者物価指数)や6日の3月マークイット・サービスPMI、7日の3月ジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)IGP―DIインフレ指数(全国卸売物価指数)、9日の3月IPCA(拡大消費者物価指数)など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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