明日の日本株の読み筋=上値の重い展開か、対中関係悪化への警戒感くすぶる

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株式

2021/4/19 16:31

 あす20日の東京株式市場で、主要株価指数は上値の重い展開か。国内企業の3月期決算本格化を控え、様子見気分に傾きやすいなか、対中関係悪化への警戒感がくすぶり、積極買いは期待しにくい。現地16日に日米首脳会談が行われ、共同声明では「台湾海峡の安定」などが明記された。これに対し、中国外務省は17日、内政干渉だとして反発した。今後の日中関係の悪化につながるか、見極める必要があろう。

 国内で新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、大阪府の吉村知事は19日、緊急事態宣言の発出を国に要請する考えを示した。今後、発出要請が広がれば、改めて経済への影響が懸念されるが、一方で河野太郎規制改革相が18日のテレビ番組で9月までに日本のワクチン接種対象者全員分を確保できるとの見通しを示しており、ワクチン普及による経済正常化への期待も根強く、売り込みにくい面もあろう。

 19日の日経平均株価は小幅ながら3営業日続伸し、2万9685円(前週末比2円高)引けとなった。朝方は、前週末の米国株高を支えに強含んで始まったが、直後に株価指数先物にまとまった売り物が出て下げに転じた。日米首脳共同声明を受けて対中関係悪化への警戒感が指摘されたほか、時間外取引での米株価指数先物安も重しとなり、下げ幅は一時150円を超えた。売り一巡後は、プラス圏に盛り返し、120円超上昇する場面もあったが、買いは続かず、大引けにかけては前週末終値近辺でもみ合った。

提供:モーニングスター社

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