日経平均は591円安と大幅続落、新型コロナ感染拡大を警戒、全面安に一時2万8500円割れ=21日後場

 21日後場の日経平均株価は前日比591円83銭安の2万8508円55銭と大幅続落。全面安となり、一時は心理的なフシ目となる2万8500円を割り込んだ。朝方は、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を背景に21日の欧米株式が下落した流れを受け、売り優勢で始まった。国内で緊急事態宣言が再発出される方向にあることも警戒され、下げ幅を拡大し、後場早々には2万8419円84銭(前日比680円54銭安)まで下落した。その後下げ渋ったが、戻りは限定され、大引けにかけて次第に上値が重くなった。

 東証1部の出来高は12億6232万株、売買代金は2兆6462億円。騰落銘柄数は値上がり132銘柄、値下がり2028銘柄、変わらず31銘柄。

 市場からは「日経平均は明確に75日移動平均線を下回り、日足一目均衡表上の『雲』も下抜けてきた。これまでの下値支持線を次々に割り込み、調整色が強まりつつある。昨年3月安値を起点とするトレンドラインの水準は直近2万8000円強で、ここを維持できるかどうか目先正念場と言えよう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株が下落。住友鉱<5713.T>、住友電工<5802.T>などのなどの非鉄金属株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>などの精密株も軟調。トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株や、ダイキン<6367.T>、IHI<7013.T>などの機械株も売られた。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株や、東エレク<8035.T>、ファナック<6954.T>、TDK<6762.T>などの電機株も値を下げた。

 半面、空運株ではJAL<9201.T>が引き締まった。

 個別では、紀文食品<2933.T>、MDV<3902.T>、TSIHD<3608.T>、TBASE<3415.T>、シンシア<7782.T>などの下げが目立った。半面、住石HD<1514.T>、ファルテック<7215.T>、ザッパラス<3770.T>、明豊ファシリ<1717.T>、フェイス<4295.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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