日経平均は167円安と反落、引けにかけ再び下げ渋るも戻り限定、値下がり銘柄数1376=23日後場

 23日後場の日経平均株価は前日比167円54銭安の2万9020円63銭と反落。朝方は、売りが先行した。バイデン米政権が富裕層を対象にキャピタルゲイン(株式譲渡益)課税を引き上げる方針と報じられ、22日の米国株式が下落した流れを受け、前場早々に2万8770円62銭(前日比417円55銭安)まで下押す場面があった。一巡後は、押し目買いに下げ幅を縮小し、一時2万9035円34銭(同152円83銭安)まで持ち直した。上値が重くなった後、大引けにかけて再び下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は9億5501万株、売買代金は2兆44億円。騰落銘柄数は値上がり708銘柄、値下がり1376銘柄、変わらず106銘柄。

 市場からは「米国の増税報道をきっかけに売りが出たが、まだトレンドを変えるまでには至っていない。ただ、日電産<6594.T>の今期業績予想が市場コンセンサスに届かず、株価が急落したように、この手の銘柄はこれからも出てくるとみられ、相場は上に行きづらい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株が軟調。コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株も安い。出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株や、住友鉱<5713.T>、古河電工<5801.T>などの非鉄金属も値を下げた。トヨタ<7203.T>、スズキ<7269.T>、デンソー<6902.T>などの輸送用機器株も売られ、SUMCO<3436.T>、洋缶HD<5901.T>などの金属製品株もさえない。

 半面、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株や、JR東海<9022.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株が堅調。ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株も高い。三井不<8801.T>、住友不<8830.T>などの不動産株や、関西電力<9503.T>、レノバ<9519.T>などの電気ガス株も買われた。オリコ<8585.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株も引き締まった。

 個別では、gumi<3903.T>、マネックスG<8698.T>、RPAH<6572.T>、セレス<3696.T>、ウッドワン<7898.T>などの下げが目立った。半面、KIMOTO<7908.T>、ホクシン<7897.T>、エイトレッド<3969.T>、シグマクシス<6088.T>、エレマテック<2715.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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