日経平均は79円安と反落、買い先行後に下げ転換、外国人売り観測=27日前場

 27日前場の日経平均株価は前日比79円23銭安の2万9047円00銭と反落。朝方は、26日の米ナスダック総合指数が最高値を更新した流れを受け、半導体関連株の一角などが買われ、寄り付き直後に2万9187円11銭(前日比60円88銭高)まで上昇する場面があった。ただ、買いは続かず、いったん下げに転じた。その後しばらく前日終値近辺でもみ合っていたが、次第に弱含み、前引け近くには2万9042円80銭(同83円43銭安)まで軟化した。市場では、外国人売りが観測された。

 東証1部の出来高は5億5568万株、売買代金は1兆1411億円。騰落銘柄数は値上がり1051銘柄、値下がり977銘柄、変わらず151銘柄。

 市場からは「主要企業の決算発表やゴールデンウイークを控え、積極的な買いの手が出ない。今回3度目の緊急事態宣言については前回、前々回とは違い、人の流れが止まっておらず、感染を抑制できるか分からない。ワクチン接種の遅れている日本の株式に対する海外投資家の売りが出ており、後場は一段安の可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株が軟調。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>などの不動産株や、花王<4452.T>、資生堂<4911.T>などの化学株も安い。ソニーG<6758.T>、日立<6501.T>、富士通<6702.T>などの電機株も売られた。エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株や、伊藤忠<8001.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株も値を下げた。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株が堅調。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、フジクラ<5803.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も高い。野村<8604.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株や、日本紙<3863.T>、中越パ<3877.T>などのパルプ紙株も買われた。

 個別では、正興電機<6653.T>、カワチ薬品<2664.T>、ピーシーエー<9629.T>、カーブスHD<7085.T>、KLab<3656.T>などの下げが目立った。半面、山洋電気<6516.T>が急騰後にストップ高カイ気配となり、ホクシン<7897.T>が一時ストップ高。キムラユニ<9368.T>、アマノ<6436.T>、北恵<9872.T>などの上げも目立った。きょう新規上場のテスHD<5074.T>は公開価格1700円に対して310円高の2010円で初値を付け、前場終値は同354円高の2054円。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、21業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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