気になるGW連休明け株価、過去のデータを検証!

株式

2021/4/30 8:47

 ゴールデンウイーク(GW)の大型連休が始まり、東京株式市場も1-5日は休場となる。連休明けの値動きについて、過去のデータを検証した。

<2000年以降は勝敗きっ抗、休み日数の影響も薄く>

 2000年以降のGW大型連休明け営業日の日経平均株価の騰落(前営業日比)は、全21回で10勝11敗とほぼきっ抗。騰落率もマイナス0.01%とトントンの成績だ。最近では20年が上昇(55円高)したものの、19年(335円安)、18年(5円安)と下落が続いた。TOPIX(東証株価指数)も11勝10敗でほぼ五分の成績となっている。

 GW明け営業日が上昇する傾向が強かったのは、日経平均の場合05年-09年の5連勝で、逆に00年以降では4年以上続けて下落したことはない。

 休みの日数ごとの騰落はどうか。00年以降のGWの株式市場の連続休場(土日も含む)は最短が3日間、最長が改元が行われた19年の10日間。また、4日間、5日間のケースは00年以降で各8回(最多タイ)ある。このうち、3日間の連休明けで日経平均は2勝2敗、4日間が4勝4敗、5日間も4勝4敗と見事に偏りがない。10連休明けの19年は下落している。

<初日はモメンタム引き継ぐ、10日後は上昇傾向>

 次に、前後の相場の状況との関係を見てみよう。大型連休直前の営業日の日経平均終値が、その10営業日前と比べて下落していたことは00年以降で9回ある。その際の連休明けの騰落は、3勝6敗と負け越した。連休前のモメンタムが、連休明けにも反映されやすいとみることもできる。

 一方、大型連休明けから10営業日の日経平均は、連休直前の終値と比べて00年以降で12回値上がりし、ここ10年で見ても6勝4敗だ。最高パフォーマンスはアベノミクス元年に当たる13年のプラス12.2%、2位は昨年のプラス4.1%。逆に急落したケースは00年のマイナス8.6%、12年のマイナス8.2%などが挙げられる。また、過去4回はいずれも連休明け10営業日後の日経平均が上昇している。

 こうしたことから、GW直後の株価の動きはまちまちながら、やや時間を置くと好成績を残しやすいことが分かる。また、連休明けの営業日は従来のモメンタムを引き継ぐ傾向があるため、連休前の逆張りはあまり有効ではないとも考えられる。

<「奇数年」に強いアノマリー、今回は?>

 そして、もう一つの条件が偶数年と奇数年だ。不思議なことに奇数年が圧倒的に強く、00年以降の9回中7回で日経平均、TOPIX(東証株価指数)とも値上がりしている。逆に偶数年の日経平均は3勝8敗(TOPIXは5勝6敗)だ。

 こうしたアノマリー(説明のつかない法則)を今回に当てはめてみると、(1)奇数年(2)過去10営業日騰落率(日経平均)はマイナス(28日時点)(3)連休日数は5日間-ということになる。連休明けの営業日に関し、(3)はイーブンである一方、(1)は上昇傾向、逆に(2)は下落傾向だ。過去の結果に基づく確率的には(1)の方が高い。また、奇数年に2回連続で値下がりケースは00年以降ないことを踏まえると、前回19年の下落を受けた今回はプラスが期待される。

提供:モーニングスター社

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