<相場の読み筋>5月10日

2021/5/10 7:45

 前週末7日の米国株式は、NYダウが前日比229.23ドル高の3万4777.76ドルと5日続伸、ナスダック総合指数が同119.395ポイント高の1万3752.237ポイントと続伸して取引を終了。NYダウは3日連続で史上最高値を更新した。出来高概算は、NY市場が8億7172万株、ナスダック市場が46億225万株だった。米4月雇用統計で、季節調整済みの非農業分野の雇用者数が前月比26万6000人増となり、市場予想平均の同97万8000人増を大幅に下回った。さえない雇用情勢を受け、緩和的な金融政策が継続するとの見方が台頭し、買いが優勢となった。NYダウ採用銘柄では、ナイキ<NKE>やボーイング<BA>、シスコ・システムズ<CSCO>などが値上がり率の上位に入っている。

 10日の東京株式は、堅調な展開か。日経平均株価は前週末7日、小幅ながら続伸。前週末7日の米国株式市場で、NYダウが3日連続で史上最高値を更新し、ナスダック総合指数も続伸したことも支えに、買い優勢のスタートとなりそう。21年3月期の決算発表が本格化するなか、「森(全体)よりも木(個別)」に関心が向かうとみられ、個別株への物色が中心になりそう。為替相場は、ドル・円が1ドル=108円台の半ば(前週末7日は109円14-16銭)と円高に振れる一方、ユーロ・円が1ユーロ=132円台の前半(同131円80-84銭)と円安方向にある。対ドルでの円高を嫌気し、輸出関連銘柄は上値の重い場面も想定される。

 前週末7日のADR(米国預託証券)は円換算値で、高安まちまちながら、日電産<6594.T>、アドバンテスト<6857.T>、三菱UFJ<8306.T>などが、同7日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同7日の大阪取引所清算値比20円高の2万9410円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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