明日の日本株の読み筋=神経質な展開か、改めて米長期金利動向を意識

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2021/5/11 16:47

 あす12日の東京株式市場は、神経質な展開か。米国で経済正常化に伴いインフレ圧力が高まりつつあるなか、改めて米長期金利動向が意識される。金利水準によっては米ハイテク株に影響を与え、日本株にも反映されることになる。米国では、12日に注目の4月消費者物価が公表され、10年物国債の入札が予定される。また、11日にブレイナードFRB(米連邦準備制度理事会)理事が、12日にはクラリダFRB副議長が講演を予定しており、今後の金融政策を占う上で幹部の景気認識にも注視する必要があろう。

 11日の日経平均株価は4営業日ぶりに大幅反落し、2万8608円(前日比909円安)引けとなった。米長期金利の上昇を背景に10日の米国株式市場でハイテク株中心に下落した流れを受け、売り優勢で始まった。時間外取引で米株価指数先物が値を下げ、アジア株安も重しとなった。先物にまとまった売り物が断続的に出たこともあり、下げ幅は一時980円を超えた。チャート上では、25日・75日の両移動平均線をあっさりと割り込み、日足一目均衡表上の「雲」を大きく割り込み、テクニカルは悪化している。今年に入り、この抵抗帯を下回ったのは、3月に1回、4月に2回あり、いずれも翌日には持ち直した経緯があるが、今回も同様な動きを示すかが注目される。

提供:モーニングスター社

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