日経平均は562円高と大幅反発、半月ぶり2万9000円回復、NYダウ上昇などで買い優勢=28日前場

 28日前場の日経平均株価は前日比562円40銭高の2万9111円41銭と大幅反発。心理的なフシ目となる2万9000円を回復するのは取引時間中で11日以来ほぼ半月ぶり。朝方は、27日のNYダウ上昇や円安歩調を受け、買い優勢で始まった。きのうMSCIリバランスを終えて需給不安が後退した上、バイデン米大統領の6兆ドル歳出計画報道も買い気につながった。順調に上げ幅を拡大し、前場終盤には2万9130円55銭(前日比581円54銭高)まで上伸した。

 東証1部の出来高は6億3476万株、売買代金は1兆4432億円。騰落銘柄数は値上がり1710銘柄、値下がり400銘柄、変わらず80銘柄。

 市場からは「ここまで上がるとは思ってもみなかった。米株高、円安で指数イベント通過によるアク抜けにバイデン米大統領が2022会計年度の予算教書で6兆ドルの歳出を求める計画とのニュースもあり、買い気が一気に高まった。ただ、ここからは売り物が出てくるとみられ、それをこなしながらの展開になる」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>、三菱重工<7011.T>などの機械株が上昇。住友鉱<5713.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株も高い。小田急<9007.T>、東急<9005.T>、東武<9001.T>などの陸運株や、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も堅調。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も引き締まり、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、丸紅<8002.T>、三菱商<8058.T>、三井物<8031.T>などの卸売株も買われた。

 半面、王子HD<3861.T>、北越コーポ<3865.T>などのパルプ紙株が軟調。

 個別では、EPS<4282.T>(監理)、フィルC<3267.T>がストップ高カイ気配となり、レシップHD<7213.T>は急騰後にストップ高カイ気配。富士石油<5017.T>が一時ストップ高となり、サインポスト<3996.T>、モリテック<5986.T>などの上げも目立った。半面、スタティアH<3393.T>、レッグス<4286.T>、ヤマシタHH<9265.T>、アトラエ<6194.T>、ワタベ<4696.T>(監理)などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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