<話題>積極的な自己株式の取得姿勢を評価

株式

2021/6/4 17:00

 今週(5月31日-6月4日)も目に付いたのは自社株買いについて。新たな実施の発表ではなく、5月に取得した株数の発表により、本気度が伺えた企業を評価する動きがあった。

 例えば岩崎電気<6924.T>。同社は5月19日引け後に、取得期間21年5月20日-22年3月31日の予定で、上限5億円、33万株(自己株式を除く発行済株式数の4.35%)の自社株買いを実施するとしていたが、6月1日の発表では5月20-31日に1万9000株を取得(約定ベース)。

 りらいあコミュニケーションズ<4708.T>も5月14日引け後に、取得期間21年5月17日-10月31日の予定で、上限25億円、210万株(自己株式を除く発行済株式数の3.14%)の自社株買いを実施するとしていたが、6月2日の発表では5月17-31日に22万4500株を取得。

 メガチップス<6875.T>は5月14日引け後に、取得期間21年5月17日-10月31日の予定で、上限50億円、160万株(自己株式を除く発行済株式数の7.4%)の自社株買いを実施するとしていたが、3日の発表では5月17-31日に16万6700株を取得。いずれも、その後、株価は好反応を示している。

 かつて、自社株買いに対する認識が広がり始めたころは、実際に取得する意思はなくとも、取り敢えず枠だけ確保して体裁を良くしようとする企業が多かったが、それも今は昔。やはり、これまでの実績において、自社株買いの実施を発表し、積極的に取得を進め、結果として株価がある程度上昇していれば、次にその企業が自社株買いの実施を発表した時、投資家の期待は自ずと膨らむ。そうしたことを特段の理由もなく、5月の取得株数がゼロだった企業にはご理解いただきたい。

提供:モーニングスター社

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