明日の日本株の読み筋=月末安アノマリー続くかに注目

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2021/6/29 16:17

 あす30日の東京株式市場で、日経平均株価は月末(月内最終取引日)安のアノマリー(論理的に説明のつかない動き)が続くかどうかが注目される。同指数は5月末時点で、昨年9月以降9カ月連続の月末安となった。29日には6営業日ぶりに25日移動平均線を割り込んでおり、指数安が続くようなら基調の弱さを印象付けることになる。

 ただ、月末安をにらんで先回りでポジション調整売りが出たとの見方は少なくない。また、月末安後の月初(月内最初の取引日)の勝敗は6勝2敗・1分け(昨年10月1日はシステム障害による売買終日停止に伴い変わらずとみなす)と上昇確率が高く、7月1日の反転期待から、押し目買いを誘う可能性もある。

 もっとも、週末の米6月雇用統計に向けて重要経済指標の発表が相次ぎ、積極的な売買は期待しにくい。新型コロナウイルスのワクチン接種が進む一方で、東京での感染再拡大が警戒され、重しとして意識する向きも少なくない。

 29日の日経平均株価は大幅続落し、2万8812円(前日比235円安)引け。朝方は、28日のNYダウが下落した流れを受け、景気敏感株を中心に広範囲に売りが先行した。株価指数先物にまとまった売り物が出たこともあり、いったん2万8800円台を割り込んだ。その後、下げ渋る場面もあったが、次第に上値が重くなり、後場入り後には再び310円強の下げとなった。時間外取引の米株価指数先物や、中国・上海総合指数、香港ハンセン指数の軟調推移が重しとなり、月末安アノマリーへの警戒感が持ち高調整売りにつながったとの見方もあった。売り一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。

提供:モーニングスター社

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