日経平均は172円安と反落、ソフバンGやファストリテの下げ響く=5日前場

 5日前場の日経平均株価は前週末比172円25銭安の2万8611円03銭と反落。朝方は、売りが先行した。前週末の米国株式市場では、主要3指数がそろって最高値を更新したものの、東京を中心に新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念などが重しとなり、株価指数先物に断続的な売りが出て、一時2万8581円08銭(前週末比202円20銭安)まで下落した。その後の戻りは限定され、上値の重い動きとなっている。なかで、ソフバンG<9984.T>やファストリテ<9983.T>の下げ(両銘柄でマイナス寄与度135円弱)が響き、指数の足を引っ張った。

 東証1部の出来高は3億9696万株、売買代金は8719億円。騰落銘柄数は値上がり870銘柄、値下がり1182銘柄、変わらず134。

 市場からは「指数寄与度の高いソフバンGとファーストリテの株安にやられ、元気がない。東京で新型コロナ感染者数が増え、デルタ株の感染拡大が懸念され、さらにはワクチン接種も進まなさそうで、重しとなっている」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が下落。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も軟調。ソフバンG<9984.T>、カドカワ<9468.T>などの情報通信株も売られた。大王紙<3880.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ紙株や、大和証G<8601.T>、ジャフコG<8595.T>などの証券商品先物株も安い。ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株もさえず、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株や、第一生命HD<8750.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も値を下げた。

 半面、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株が堅調。三井不<8801.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株や、フジクラ<5803.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も高い。任天堂<7974.T>、バンナムHD<7832.T>などのその他製品株や、リクルートH<6098.T>、HIS<9603.T>などのサービス株も買われた。

 個別では、ARM<8769.T>、エスプール<2471.T>、はせがわ<8230.T>、フィデアHD<8713.T>、キャリアイン<6538.T>などの下げが目立った。半面、ミタチ産業<3321.T>、TSIHD<3608.T>、システムソフ<7527.T>、LinkU<4446.T>、DLE<3686.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、25業種が下落した。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ