<新興国eye>前週のブラジル株、レアル安やデルタ株感染拡大を嫌気し反落=BRICs市況

新興国

2021/7/12 14:06

 前週(5-8日)のブラジル株式市場は8日のボベスパ指数が前日比1.25%安の12万5427.8、週間ベースでも2日終値比1.72%安となり、反落した。週末9日は「サンパウロ州革命記念日」の祝日で休場だった。

 週明け5日の指数は反落して始まり、6日も値を下げ、続落。

 5日から6日にかけては、通貨レアル安の進行や、欧州市場の軟調、原油安を受けた国営石油大手ペトロブラスの急落などが、指数を押し下げた。

 7日は3日ぶりに急反発した。海外市場が堅調だったほか、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録でFRB(米連邦準備制度理事会)が金融引き締めへ転換するための条件としている2つの目標(雇用最大化と物価安定)の「かなりの進展」はまだ遠いとの見方が広がり、買い安心感が広がった。

 8日は反落した。世界的なデルタ型変異ウイルス感染の拡大により世界経済の回復が遅れるとの懸念や、レアル安の進行が売り材料となった。また、政府の新型コロナのパンデミック(世界的大流行)への対応の遅れを調査する専門委員会(CPI)が再開されたことも懸念材料となった。

 今週(12-16日)の株式市場は、国内外のデルタ型変異ウイルス感染拡大やワクチン接種の動向に加え、米国の景気・インフレ・長期金利の動向、欧米と中国の緊張激化、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向、CPI委員会の動向などが注目される。主な経済指標の発表予定はない。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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