<米国株情報>FDA、J&J製ワクチンのリスクを警告―株価はアク抜け感から反発

株式

2021/7/15 10:18

 米食品医薬品局(FDA)は13日、米日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)<JNJ>の新型コロナワクチン候補「Ad26.COV2-s」(JNJ―78436735)の接種により、まれに、免疫系が過剰に反応し、正常な細胞や組織を攻撃する自己免疫疾患を引き起こすリスクが高まるとの警告文を同社製ワクチンのラベルに追加記載することを明らかにした。

 この自己免疫疾患はギラン・バレー症候群と呼ばれ、免疫系が末梢神経細胞を攻撃し、手足の衰弱や麻痺、痛みを起こす病気。警告文では「接種後に手足の麻痺が起きた事例が報告された」とした上で、「ワクチン接種とギラン・バレー症候群の発症リスクとの関連性を示す証拠があるが、因果関係を断定するには不十分だ」と指摘。「接種42日間でギラン・バレー症候群の症状が起こるリスクが高まる」と警告している。

 J&Jワクチン接種を受けた約1250万人のうち、100人にギラン・バレー症候群の症状が見られ、そのうち、95人の入院が必要となり、1人が死亡したとしている。ただ、FDAはJ&J製ワクチンがこの症状を起こすリスクを高めるとしても、「病症リスクよりも明らかに使用による恩恵の方が上回る」としている。

 J&Jの株価は13日、前日終値比0.12%安の169.27ドルとなり続落したが、14日はアク抜けし0.68%高の170.42ドルと反発した。

 J&J製ワクチンは2月27日、FDAから18歳以上の成人への使用を条件に許可され、後期(第3相)臨床試験での有効性(予防効果)は66%となっている。米国での緊急使用許可は昨年12月の米医薬品大手ファイザー<PFE>と米バイオ医薬品大手モデルナ<MRNA>に続き、3社目。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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