日経平均は37円安と小幅続落、方向感に欠ける展開、「幻のSQ」に=13日後場

 13日後場の日経平均株価は前日比37円87銭安の2万7977円15銭と小幅続落。方向感に欠ける展開となった。朝方は、12日の米国株高を受け、強含んで始まった。いったん下げに転じた後、持ち直したが、再び軟化し、一時2万7949円33銭(前日比65円69銭安)まで値を下げた。その後、株価指数先物買いを交えて切り返し、前場終盤には2万8070円00銭(同54円98銭高)まで値を上げた。なかで、好決算銘柄への物色が続き、支えとなった。後場は、マイナス圏で始まった後、小高い水準でもみ合う場面もあったが、買いは続かず、大引けにかけて小安くなった。新規の手掛かり材料に乏しく、様子見気分が強まった。この日算出の日経平均先物ミニ・オプション8月限のSQ(特別清算指数)値は2万8093円15銭で、日経平均は同値を一度もタッチできず、「幻のSQ」となった。

 東証1部の出来高は9億9210万株、売買代金は2兆3208億円。騰落銘柄数は値上がり1042銘柄、値下がり1031銘柄、変わらず115銘柄。

 市場からは「主要企業の決算もほぼ一巡し、方向を決定づける材料が見当たらない。上値はコロナ問題で抑えられ、下値は低金利に業績良好で売り込めず、当面はもみ合いか」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が下落。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、ヤマトHD<9064.T>、東急<9005.T>などの陸運株も軟調。東海カーボン<5301.T>、ガイシ<5333.T>などのガラス土石株や、帝人<3401.T>、ゴールドウイン<8111.T>などの繊維製品株も安い。住友不<8830.T>、東急不HD<3289.T>、東建物<8804.T>などの不動産株や、マネックスG<8698.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株も売られた。

 半面、JFE<5411.T>、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が堅調。リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>などのサービス株や、ネクソン<3659.T>、NTT<9432.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も高い。サントリBF<2587.T>、アサヒ<2502.T>などの食料品株も買われた。王子HD<3861.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株や、マツモトキヨシ<3088.T>、良品計画<7453.T>などの小売株も値を上げた。

 個別では、Wスコープ<6619.T>がストップ安となり、アステリア<3853.T>、レアジョブ<6096.T>、日精樹脂<6293.T>、日機装<6376.T>などの下げも目立った。半面、KIスター不<3465.T>、Wismet<9260.T>、クロスマーケ<3675.T>、スノーピーク<7816.T>がストップ高となり、アトラエ<6194.T>も一時ストップ高。レオパレス<8848.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、18業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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