日経平均は267円安と大幅続落、下げ幅拡大で年初来安値を更新、一時2万7000円割れ=20日後場

 20日後場の日経平均株価は前日比267円92銭安の2万7013円25銭と大幅続落。1月6日の年初来安値(終値2万7055円94銭)を更新した。朝方は、新型コロナウイルス感染拡大への懸念が根強く、売りが先行した。ただ、きのうの大幅下落で自律反発期待の買いも入り、上げに転じる場面もあった。一巡後は、株価指数先物売りを交え、軟化した。円が強含むとともに中国・上海総合指数や香港ハンセン指数などの軟調推移が重しとなり、下げ幅を拡大し、後場終盤には2万6954円81銭(前日比326円36銭安)まで下落した。その後は下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は12億3197万株、売買代金は2兆8305億円。騰落銘柄数は値上がり693銘柄、値下がり1411銘柄、変わらず85銘柄。

 市場からは「最終的な下値支持線とみられる52週移動平均線(2万7247円)を下回ってきた。来週早々にも回復しないと先行き見通しは厳しく、値幅調整になりかねない。すでに決算は一巡し、手掛かり材料は見当たらない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、乾汽船<9308.T>などの海運株が下落。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も売られた。住友電工<5802.T>、古河電工<5801.T>、三菱マ<5711.T>などの非鉄金属株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も軟調。東海カーボン<5301.T>、AGC<5201.T>などのガラス土石株や、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も値を下げた。浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株もさえない。

 半面、東電力HD<9501.T>、東ガス<9531.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株が堅調。京王<9008.T>、京急<9006.T>、小田急<9007.T>などの陸運株や、任天堂<7974.T>、タカラトミー<7867.T>などのその他製品株も高い。イオン<8267.T>、7&iHD<3382.T>などの小売株や、味の素<2802.T>、明治HD<2269.T>などの食料品株も買われた。

 個別では、わかもと<4512.T>、デンソー<6902.T>、UTグループ<2146.T>、小糸製<7276.T>、国際紙パ商<9274.T>などの下げが目立った。半面、オンリー<3376.T>(監理)が連日のストップ高となり、レオパレス<8848.T>、シンシア<7782.T>、東都水<8038.T>、LinkU<4446.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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