<新興国eye>前週の上海総合指数、中銀の流動性供給などを好感し反発=BRICs市況

新興国

2021/8/30 9:01

 前週(23-27日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の27日終値が20日終値比2.77%高の3522.157となり、反発した。

 週明け23日の指数は反発して始まり、25日まで3連騰した。

 23日は、前の週末の株価急落を受け、安値拾いや値ごろ感による買い戻しが活発化。新型コロナの22日の新規感染者数がゼロとなったことや、香港取引所が前の週末、中国本土株を対象とした指数の先物取引を10月から開始すると発表したことも支援材料となった。

 24日は、中国人民銀行(中銀)の易綱総裁が景気テコ入れ策として、中小企業などへの与信を拡大すると発言したことを好感し、買いが一段と強まった。

 25日は、中銀が10-12月期に預金準備率を再び引き下げ流動性供給を拡大するとの観測や、新型コロナ感染が収束するとの見方が広がり、買いが続いた。

 26日は反落。政府の市場抑制策により、不動産開発業者の利益が減じられるとの懸念で、不動産や銀行のセクターが売られ、指数の下げを主導した。

 週末27日は反発。中銀がリバースレポ取引で金融システムに500億人民元(約8485億円)の大規模な資金供給を実施したことが好感された。

 今週(8月30日-9月3日)の株式市場は、引き続き、米中関係や国内外のデルタ株感染拡大とワクチン接種の動向、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では政策引き締めの動きや人民元相場、原油などのコモディティ相場などが注目される。主な経済指標の発表予定は31日の8月製造業PMI(購買担当者景気指数)や9月1日の8月財新製造業PMI、3日の8月財新サービス業PMIなど。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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