日経平均は148円高と反発、全33業種が上昇、上げ幅縮小後に持ち直す、アジア株高など支え=30日後場

 30日後場の日経平均株価は前週末比148円15銭高の2万7789円29銭と反発。朝方は、買いが先行した。米早期利上への警戒感が後退し、前週末の米国株式が上昇した流れを受け、前場早々に2万7921円55銭(前週末比280円41銭高)まで上昇した。一巡後は利益確定売りや戻り売りに上げ幅を縮小し、一時2万7656円63銭(同15円49銭高)まで押し戻された。あすに月末を控え、月末安アノマリー(説明のつかない法則)が意識され、持ち高整理売りにつながった面もある。その後は持ち直した。戻りは限定されたが、大引けにかけて徐々に下値を切り上げた。時間外取引の米株価指数先物が底堅く、アジア株は総じて高く、支えとなった。

 東証1部の出来高は10億2174万株、売買代金は2兆4574億円。騰落銘柄数は値上がり1853銘柄、値下がり279銘柄、変わらず55銘柄。

 市場からは「しっかりだが、相変わらず上値は重い。イベント(ジャクソンホール会議)通過で過度な警戒感が解けても目新しいものが出た訳ではない。日経平均は13週線や日足一目均衡表の『雲』をなかなか超えられず、下降トレンドラインから転換できていない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 東証業種別株価指数は全33業種が値上がり。業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が上昇。住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株や、AGC<5201.T>、特殊陶<5334.T>などのガラス土石株も高い。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も堅調。丸紅<8002.T>、三井物<8031.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株や、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も買われた。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も値を上げた。

 個別では、ランドC<3924.T>、GセブンHD<7508.T>、中山鋼<5408.T>、ノムラシス<3940.T>、大真空<6962.T>などの上げが目立った。半面、スタジオアリス<2305.T>、オルトプラス<3672.T>、モバファク<3912.T>、アセチレン<4093.T>、明豊ファシリ<1717.T>などの下げが目立った。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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